今回は、ぼくの前職である海上自衛隊ネタです。
とは言っても、ぼくが海上自衛隊に在籍していたのは、もう10年以上前のことです。
今では様変わりしていることもあるでしょう。
なので、当時の思い出話として入隊直後に教えこまれた海上自衛隊としての心得を7つほど綴っておきます。
この7つの教えは入隊直後に配属される教育隊で叩きこまれる言わば基礎中の基礎です。
ひょっとしたら読書の方の生き方・仕事論などの参考になるかもしれません。
読者の方それぞれの解釈で、いいようにアレンジしてみてください。
目次
1.何をするにも連帯責任!
「お前のせいで部隊は全滅だ!」
これは自衛隊の教官が口癖のように繰り返すセリフです。
戦火の中では、たったひとりの軽率な行動で仲間全員が死ぬことになるということを徹底的に教えこまれます。
規則を守っていない人間がいれば全員が、腕立て伏せ・腹筋・スクワットなどの罰則を受けます。
罰則とは書きましたが、「筋トレと捉えれば体罰ではない」という考えなのでしょう。
事実、この教育隊の時のぼくの体脂肪率は8~9%でした。
完全にアスリートの体です。
今お腹が出てきているのはたるんでいる証拠なのでしょう。
ちょっと筋トレしないと…。
2.想定外を想定せよ!
「『あいつが勝手なことをするから』と文句を言いながら死にたいのか?」
これは上記の連帯責任にも通じる話なのですが、「言うことを聞かない人間がいることも想定して行動しろ!」という意味です。
いくら人のせいにして「自分は悪くない」と言い訳しても死んでしまったら意味がありません。
これは仕事でも同じことで、いくら自分に責任がなく想定外の不可抗力による失敗だとしても、失敗は失敗です。
ビジネスにおいて命をとられることはないにしても、「予想外のアクシデントで失敗しました」は「仕方ないのだから同情してください」くらいの意味しかありません。
まぁ同情されると少し安心はできるんですけど。
どこまでストイックになるかの問題ですね。
3.ベッドメイキングは必ずせよ!
「今日殉職してもいいようにベッドを綺麗にしておけ!」
自衛隊の教育隊では朝6時にラッパの音で起床します。
起床後すぐに着替えを済ませ走ってグランドに整列して点呼をとります。
ちなみに並ぶ順番は早い者勝ちなので早く並んでいる者の評価が高くなるシステムなんです。
点呼の後、各自部屋に戻って自分のベッドメイキングをします。
布団、毛布のたたみ方は指定があり、敷布団のシーツを伸ばして最終的にシーツにアイロンをかけます。
「もし今日、このまま命を落として帰れなくなったとしても恥ずかしくないようにベッドを整えておけ。」
というなんとも不吉な教えです。
一般の方で布団のシーツにアイロンをかけたことがある人は、そんなにはいないんじゃないですか。
ぼくも自衛隊を退職して以来一度もやったことはありません。
日常生活においての教訓とするのであれば、
「いつお客さんが来てもいいように身の回りを整理しておこう!」
くらいの意味で考えておけばいいでしょう。
4.着る服にはすべてアイロン!
「お前らどうせ中身なんてないんだから、身だしなみくらいは立派にしろ!」
これも教官の口癖です。
朝のベットメイキングが終わった後は8時から始まる朝礼に着ていく服のアイロンがけです。
もう朝はアイロンばっかりです。
当時ぼくの入っていた寮は6人部屋にアイロンが1つだったので順番待ちになります。
入寮直後はじゃんけんで順番を決めたりしていましたが、そのうち「夜のうちにやっとけばいいんじゃね。」と気がついて朝のドタバタは解消されました。
この身だしなみについては日常生活やビジネスシーンでも同じようなことが言えると思います。
背筋を伸ばしアイロンのかかったワイシャツを着てキリッとした出で立ちでいるほうが、第一印象としては良いはずです。
中身も大切なのはあたり前のこととして外見にも気を使いましょう。
5.とにかく早く食え!
「いつ戦闘が始まってもいいように食事はさっさと済ませろ!ダラダラ食ってると食事中に死ぬぞ!」
そもそも大人数の隊員が一度に食事を取ることは無理ですし、全員が食事中というのは全員無防備とうことにもなるので順番に食事をします。
順番を待っている人もいるんだから、とにかく早く食って順番を変われという意味もあるのでしょう。
ちなみにお風呂もさっさと済ませるのが基本です。
以前、消防士に密着したテレビ番組を見た時、消防士は勤務中2分以内でお風呂を済ませると言っていました。
さすがにそこまでは早くなかったんですが、5分位では済ませていました。
日常生活において食事はよく噛んでゆっくり食べたほうがいいのが定説です。
早食いするのは良くないんですが、物事にスピーディに取り組もうくらいの解釈をしておきましょう。
6.泳げないことは死ぬことだと覚悟しろ!
海上自衛隊として泳げないというのはありえません。
海の上の船の中で生活するのですから。
教育隊では毎日3時間以上の水泳の訓練があります。
早く泳ぐ競泳のような練習もありますが、大半は長く泳ぐための遠泳の練習です。
2~3時間泳ぎっぱなしです。
トイレも「小なら泳ぎながらしろ!」と言われます。
ぼくも何度か挑戦しましたが泳ぎながら用をたすのは至難の業です。
結局できませんでした。
これを日常生活・仕事の教訓にするとすれば、「基礎中の基礎を徹底的に繰り返せ」というとになります。
基礎中の基礎、初歩中の初歩を徹底的に繰り返した先に応用があると心得ましょう。
7.「わかりません」とは言ってはいけない!
これは今でもよくわからない風習なんですが、自衛隊員は上官の質問に対して
「わかりません」「知りません」
とは応えてはいけないんです。
ではなんと応えるか?
「忘れました。」
です。
なぜなのかは今でもわかりません。
新しく赴任してきた上官が
「私の名前を知っているか?」
と質問し、部下が
「忘れました。」
と応える。そして上官が、
「嘘をつくな!まだ言っていない!」
とビビらせる。
なんとも異様な光景をもう何度も見ました。
意味不明です。
まとめ
以上が海上自衛隊に入隊して真っ先に叩き込まれる7つの心得です。
なんとか強引に日常生活やビジネスシーンに応用できないかとぼくなりに頭を捻りました。
この記事を読んだ方は
「俺ならもっと役立つ情報として解釈できる」
と思われたかもしれません。
そう思った方は、ぜひ自分なりにアレンジして日々の生活に役立ててください。
今回は、以上です。
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